日程|11.20(土) – 12.20(月) *水曜定休
日時|11:00 – 19:00
在廊日|11.20(土)・21(日)
会場|evam eva yamanashi 形
写真家・山本昌男氏の個展がはじまりました。
山本氏の写真は自然や静物、人を対象とし、静謐を湛えたなかに詩的な美しさを感じます。
これまで欧米での活動を主にされてきた彼の視線は日本の美の奥行きに向けられ、私たちの奥にある感覚を呼び起こします。
内田輝氏によるクラヴィコードの演奏会、また会期を通して盆栽家 秋山実氏の作品も展示しております。
秋深まる心地よきこのひととき、是非足をお運びください
[写真家]山本昌男
16歳より写真を撮り始め、絵画の勉強を経たのち、写真技法(主にゼラチンシルバープリント)による作品発表にいたる。欧米日本のみならず、モスクワ、サンパウロでも美術館や画廊にて展示開催。現在、山梨県の八ヶ岳南麓に在住し、制作活動を続けている。
https://www.yamamotomasao.jp/
漣 SASANAMI
内田輝の作る、そして演奏するクラヴィコードは人間の声よりも小さい音量でありながら、聴いた人の感覚を開かせる力があります。その響きが波動となって空間が作られる、その空間に身を任せることで個と空間が唯一無二の繋がりをもたらします。
それは境界がない、無境界感とでもいうもの…と彼は言います。
山本昌男の取り組むゼラチンシルバープリントは、結果が明らかなデジタル写真とは似て非なるもので、物体として様々な形を持つ銀粒子の遊びによって作り出されるグレーの階調は無段階です。そのテクスチャーに頼って、写真に映る情報量をできる限り絞った画面を作ることで、見る人の想像力を膨らませます。
西洋で14世紀に聴かれたであろう微かな音色を、21世紀に東洋の私たちも聴くことができ、19世紀から続く技術で再現された小さな画面を見ることは、未知の領域に私たちを誘ってくれるでしょう。両者とも、自分が産み出すものが実存するという確証よりも、空間にただ”居る“という、やわらかな存在感、でよしとする。ただ、何かがおとづれる兆しは感じていたい、時空は、ささなみのように行きつ戻りつ…重層的に。
下記URLより、清水寺で行われた奉納演奏をご覧いただけます。
https://feel.kiyomizudera.or.jp/project/jp